COLUMN

RAGDOLL コラム

2022.07.27

わんちゃんの歯周病予防の必要性

皆様こんにちは、麻布大学獣医学部 薬理学研究室の福山です。
前回はワンちゃんの歯周病の成立過程を、歯周病菌を中心にお話しさせていただきました。
今回は、歯周病予防・治療の必要性はあるのか?についてお話しさせていただきます。

歯周病は進行すると歯周病菌もしくはその毒素によって歯肉や歯槽骨に傷害が起こります。
一度傷害を受けた組織は自然には治癒しません。
進行した歯周病の治療は、抜歯と傷害を受けた組織の外科的処置がメインで、「元の状態に戻す」治療は現在の獣医学では確立されていません。
人間の場合、インプラントや入れ歯で対応が可能ですが、ワンちゃんの場合はまだまだ難しいの現状です。
また、抗生物質やインターフェロン製剤などの治療薬も歯周病治療では利用されます。
歯周病菌の排除には強い効果がある一方、やはり元に戻す治療ではない事、抗生物質の場合、使い方によっては耐性菌を作り出してしまう可能性もあり、医薬品ならではコントロールの難しさもあります。

ですので、歯周病になる前の小さいころからのお家や獣医さんでの「予防歯科」がとても重要なんです!
よく、「野生の犬や猫科動物はオーラルケアなんてしない!」という話を聞きます。
確かにその通りで、人間も昔は今ほどには歯のケアはしていなかったはずです。
歯周病は進行性の疾患で、歯周病による不都合が大きくなるのは人間で50歳以降、ワンちゃんも10歳以降だと言われています。
昔は人間も動物も歯周病の不都合が出る前に天寿を迎えていましたが、今では日本人の平均寿命は80歳以上、ワンちゃんも15歳に届く勢いです。
せっかく長生きできたのに、歯がボロボロで食事がうまく取れない、口臭がひどいとならないように幼少期からの歯周病予防がワンちゃんにも大事になってくるわけです!

一概に歯周病予防といっても獣医さんでしかできない事、お家でできる事、色々あります。
獣医さんでの歯石除去はどのくらいの頻度でした方がいいの?全身麻酔での歯石除去は高いし怖いけど、無麻酔じゃダメなのかしら?お家ではどんなオーラルケアをした方がいいのか?たくさんの?があると思います。
次回はそんなはてなに一つずつお答えしていきたいと思います。

コラムの執筆者

所属研究室:麻布大学 獣医学部 獣医学科 薬理学研究室

福山 朋季先生

東京農工大学農学部獣医学科を2004年に卒業後,一般企業および米国獣医系大学(ノースカロラ イナ州立大学)で医薬品,化粧品,農薬,一般化学物質および動物用医薬品の安全性や薬効確認の 研究に従事し,2018年10月に麻布大学に赴任させていただきました。
現職では,①環境中物質が免疫機能に及ぼす影響評価,②ヒトや伴侶動物(ワンちゃんやネコちゃん )のアレルギー病態解明および対策商品の開発,③ワンちゃんやネコちゃんの歯周病機序解明および 新しいケア商品の開発,を関連する企業様と協力して実施させていただいております。

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