性別に関わらず、皮膚に関連する悩みは誰しもが持たれていると思います。皮膚はワンちゃんや猫ちゃんでも悩みが多い場所の一つです。今回は猫ちゃんのアゴにきびについてお話しします。

猫ちゃんはワンちゃんと比較すると皮膚トラブルが少ない傾向にあります。ワンちゃんはアトピー性皮膚炎など、全身性の皮膚疾患が頻発するのと比較して、猫ちゃんは皮膚に関連するアレルギー疾患は少ないように思います。その中でも、皮脂腺からの分泌物が多く、毛づくろいがしづらいあごは、にきびを含めた皮膚トラブルがよく見られる場所です。猫ちゃんと人間で皮膚に問題が生じる原因は基本的に同じです。

ご自宅の猫ちゃんに皮膚の問題が生じた場合は、ご自身に置き換えて原因や対処法を考えられるとよいでしょう。皆さんはどんな時に肌荒れやにきびができますか？体調不良、ストレス、寝不足、暴飲暴食、皮膚のケア不足、、、猫ちゃんの原因もほぼ同じです。にきびが突然できてしまった場合には、上記のような原因が隠れている可能性があり、治療と同時に原因の除去を並行してあげる事が大事です。体調不良に続発して、にきびが見られる場合は体調不良をまず直してあげましょう。引っ越しをした、新しい猫ちゃんや人間が加わった、部屋の模様替えをした等は猫ちゃんにとって大きなストレスになり得ます。

猫ちゃんの周辺環境が大きく変わる時は、猫ちゃんの様子に注意を払ってあげる事が大事です。猫ちゃんのフードが最近変わった、フードとは別におやつをあげはじめた事による栄養状態の変化もにきびができる要因です。今まで気が付かなった食物アレルギーが背後に存在している可能性もありますので、不安な場合はかかりつけの獣医さんに相談しましょう。皮膚の清浄度が悪化する事も、雑菌の繁殖やにきびダニの増殖を引き起こします。毛づくろいが下手な猫ちゃんもいますので、飼い主さんがケアをしてあげる必要もあります。近年では歯周病がニキビや皮膚疾患の要因になっている事もわかってきていますので、歯周病対策も実は大事です。

上記のような対策をとっていてもにきびになってしまう事はあり得ます。おかしいなと思った時は、かかりつけの獣医さんに早めに相談しましょう！