COLUMN

RAGDOLL コラム

2024.09.09

ノミ・ダニ対策しているのに、それでも首を痒そうにするのはどうしてですか?

猫ちゃん=首をカキカキはセットのようなイメージがありますね。このカキカキは何か原因があるのでしょうか?どのような対策をすべきかを本日は学んでいきたいと思います。

まず、痒いという反応には必ず何かしらの原因があります。その原因を特定する事で、対策を考える事ができます。首や皮膚を痒そう(掻く)場合には以下のような理由が考えられます。①ノミやダニなどの虫が寄生している場合。ノミやダニは、猫の皮膚に寄生して血を吸います。血を吸うときにノミやダニから放出される成分に対して、猫ちゃんは強い痒みを感じ、特に首や耳の周りを頻繁に掻くことがあります。また、ノミやダニの吸血を介して別の病原体が猫ちゃんに移ってしまう可能性もあります。ノミやダニの対策は毎年実施する必要がありますので、かかりつけの獣医さんに相談をしてください。

また、ノミやダニも同じ薬を使い続けると慣れてしまって、効かなくなってしまう事が知られています。毎年同じ獣医さんにかかっている場合は、適切に薬を変えていただけると思いますが、新しい獣医さんに係る場合にはこれまで使っていたノミやダニのお薬の名前を教えてあげるとよいでしょう。②各種アレルギー。アレルギーには食べ物、環境中のアレルゲン(花粉、ホコリなど)、あるいは猫の首輪やシャンプーに含まれる成分等、多くの要因があり、特定が難しいのが現状です。もし、明らかに原因がわかっている場合、その原因を取り除いてあげるのが最短の解決方法です。

原因がわからないけど、アレルギーっぽい場合は迷わず獣医さんに相談しましょう。③アレルギー以外の要因、細菌感染症やストレスなどが原因で皮膚炎が発生することがあります。これも原因を取り除いてあげる、環境を整備してあげる事で改善が可能です。④意外な盲点として首輪の問題です。首輪がきつすぎたり、材質が肌に合わなかったりすると、かゆみや炎症を引き起こすことがあります。また、鈴がついている首輪がストレスとなる場合もあります。⑤最後に乾燥です。人間でも特に冬場の乾燥した環境では、かゆみを引き起こす経験が皆さんにおありだと思います。肌の強さは猫ちゃんによってさまざまで、肌の調子は食事、生活習慣、ストレス、紫外線、生活環境に強く依存します。女性の方は、「寝不足の後はお肌の調子が、、、」という事があると思います。猫ちゃんも同じです。肌の弱い猫ちゃんは特に上記のポイントを見直していただけるとよいかもしれません。

普段の何気ない行動にも病気のリスクが潜んでいるかもしれません。猫ちゃんの行動で「おかしいな?」と思ったら迷わず獣医さんに相談をしてみるとよいでしょう。

コラムの執筆者

所属研究室:麻布大学 獣医学部 獣医学科 薬理学研究室

福山 朋季先生

東京農工大学農学部獣医学科を2004年に卒業後,一般企業および米国獣医系大学(ノースカロラ イナ州立大学)で医薬品,化粧品,農薬,一般化学物質および動物用医薬品の安全性や薬効確認の 研究に従事し,2018年10月に麻布大学に赴任させていただきました。
現職では,①環境中物質が免疫機能に及ぼす影響評価,②ヒトや伴侶動物(ワンちゃんやネコちゃん )のアレルギー病態解明および対策商品の開発,③ワンちゃんやネコちゃんの歯周病機序解明および 新しいケア商品の開発,を関連する企業様と協力して実施させていただいております。

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