COLUMN

RAGDOLL コラム

2026.07.10

猫ちゃんにシャンプーはした方がいいですか?

これは、猫ちゃんの飼い主様からとてもよくご質問いただく内容です。私自身、お迎えしたばかりの猫ちゃんの場合は、一番初めに前の環境からついてくる匂い、ダニ、ノミを落とす目的でストレスにならないように気を付けながらシャンプーをしてあげています。先住猫ちゃんに虫がうつらないようにという理由もあります。ただ、定期的に実施すべきかというとその必要はなく、健康な猫ちゃんであれば無理にシャンプーするとかえってストレスになってよくないという事が考えられます。

上記の前提として、猫ちゃんは基本的に清潔を好む動物です。日常的にグルーミング(毛づくろい)を行い、被毛についた汚れや余分な皮脂を自分で取り除いています。この行動によって毛並みや皮膚の状態が保たれるため、完全室内飼いで健康な猫ちゃんであれば、基本的に人為的なシャンプーは不要です。むしろ頻繁なシャンプーは、皮膚を保護する皮脂まで洗い流してしまい、乾燥やかゆみ、皮膚トラブルの原因になる可能性があります。また、季節ごとに毛が生え代わるため、ブラッシングをしてあげれば十分に清潔な状態は保たれます。

逆にシャンプーが必要になるケースとして、排泄物や油分の強い汚れが体に付着した場合や、ノミ・ダニ対策、皮膚病の治療の一環として獣医師から指示された場合などです。また、長毛種の猫は毛が絡まりやすく皮脂や汚れが蓄積しやすいため、定期的なケアとしてシャンプーが推奨されることもあります。高齢や肥満などの理由で十分にグルーミングできない猫も、補助的に洗ってあげる必要が出てきます。ただ、シャンプーが必要かどうかは自分で判断せずにかかりつけの獣医さんと相談しながら行うとよいでしょう。

注意すべき点として、猫ちゃんは水に対して強いストレスを感じる個体が多いです。無理にシャンプーを行うと恐怖心が強まり、今後のケアが難しくなります。シャンプーも、必ず猫ちゃん専用の低刺激シャンプーを使用し、できるだけ短時間で済ませること、洗浄後はしっかり乾かすことが重要です。また、全身を洗うのが難しい場合は、汚れている部分だけを洗う「部分洗い」や、濡らしたタオルで拭く方法でも十分対応できることがあります。これらも、できれば獣医さんや専門のトリマーさんに相談しながら実施がよいと思います。

コラムの執筆者

所属研究室:麻布大学 獣医学部 獣医学科 薬理学研究室

福山 朋季先生

東京農工大学農学部獣医学科を2004年に卒業後,一般企業および米国獣医系大学(ノースカロラ イナ州立大学)で医薬品,化粧品,農薬,一般化学物質および動物用医薬品の安全性や薬効確認の 研究に従事し,2018年10月に麻布大学に赴任させていただきました。
現職では,①環境中物質が免疫機能に及ぼす影響評価,②ヒトや伴侶動物(ワンちゃんやネコちゃん )のアレルギー病態解明および対策商品の開発,③ワンちゃんやネコちゃんの歯周病機序解明および 新しいケア商品の開発,を関連する企業様と協力して実施させていただいております。

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