COLUMN

RAGDOLL コラム

2021.11.03

猫のおしっこに関するお話 猫の腎臓病を悪化させる要因

皆様こんにちは,麻布大学獣医学部 薬理学研究室の福山です。
猫ちゃんのおしっこについて,今回は猫ちゃんの腎臓病を悪化させる要因についてです。 腎臓病のお話をしていく中で,我が家のあずきちゃん,ちまき君の事も大丈夫かなと心配になってきました。。。
前回,腎臓には多くの機能があり,腎臓の機能が失われると体の調節が効かなくなる事をお話いたしました。 腎臓に異常が起こりやすい猫ちゃんにとって,腎臓の健康を維持する事=健康寿命を延ばす大事なポイントになります。
ネコちゃんの腎臓病を悪化させる要因にはどのようなものがあるのでしょうか?

①加齢

腎臓病は進行性の病ですので,加齢に伴ってリスクが増加します。
「本当に悪くなる前に私は病院に連れて行くから大丈夫!」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが, 猫は非常に我慢強い動物で,我々が気づいた時には手遅れという事がほとんどです。 若くて健康そうに見えても,知らないところで腎臓病は進行していますので,若いうちからのケアが必要です。

②品種

シャム,ヒマラヤン,アビシニアン、ペルシャ、ソマリ等の品種はかかりやすく,短毛の日本猫はリスクが低いといわれています。
ペルシャやヒマラヤンでは尿石ができやすいという研究結果もでています。

③体重

人間では肥満による糖尿病や高血圧は,慢性腎臓病の直接的な要因といわています。
一方,ネコちゃんの調査では,痩せているネコちゃんほどリスクが高く, 脱水等がない健康なネコちゃんの場合は体重が増える事で腎臓病のリスクが低くなるという研究結果があります。
猫ちゃんにとって適切な体重や食事管理が大事です。

④飲水

長期に渡る脱水状態はネコちゃんの腎臓病を悪化させます。
気まぐれに生きているネコちゃんがきちんとお水を飲んでいるかは確認しづらいかもしれませんが, お家のネコちゃんがきちんとお水が飲めているか,ストレスなくおトイレができているかはチェックしておくとよいかもしれません。

⑤歯周病

なんで歯周病が腎臓病のリスクになるの?と思われるかもしれません。 最近の研究結果では,歯周病のワンちゃん,ネコちゃんで腎臓病リスクが増加するという研究結果が出ています。
国際的な研究では,2歳以上のネコちゃんの約70%が歯周病と言われており, 我々の研究でもほぼ100%の猫ちゃんで歯周病菌が観察されています。ワンちゃん,ネコちゃんの歯周病の詳細については, 別のコラムでお話しさせていただければと思っています!

腎臓病を悪化させる要因は多いですが,上記のいくつかは飼い主さんのちょっとした気遣い次第で改善できるかもしれません。
次回はお家でできるケアについてお話ししたいと思います!

コラムの執筆者

所属研究室:麻布大学 獣医学部 獣医学科 薬理学研究室

福山 朋季先生

東京農工大学農学部獣医学科を2004年に卒業後,一般企業および米国獣医系大学(ノースカロラ イナ州立大学)で医薬品,化粧品,農薬,一般化学物質および動物用医薬品の安全性や薬効確認の 研究に従事し,2018年10月に麻布大学に赴任させていただきました。
現職では,①環境中物質が免疫機能に及ぼす影響評価,②ヒトや伴侶動物(ワンちゃんやネコちゃん )のアレルギー病態解明および対策商品の開発,③ワンちゃんやネコちゃんの歯周病機序解明および 新しいケア商品の開発,を関連する企業様と協力して実施させていただいております。

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