ペットフードは全ての飼い主さんが永続的に抱える問題といっても過言ではないかもしれません。猫ちゃんの魅力は気まぐれで人間に媚びない所(私にとってはですが、、、)、でも、その気まぐれな性格のせいで昨日まであんなにがっついていたご飯を食べなくなったなんてこともあるのではないでしょうか?
猫ちゃんは色々な事に対して敏感で、我々にとって気にならないような変化でも感じ取ってしまい、いつもと同じ食事を食べなくなってしまう。また、味や触感に対して敏感であるがゆえに、毎日同じご飯を食べていると飽きることがあると言われています。同じご飯を続けると、食欲が減ったり、興味を示さなくなったりすることがあるようです。
飽きないようにするためには、時々フードを変えたり、トッピングを加えたりするのが良いでしょう。ただし、食事を変える事で消化や腸内環境に影響を与えて、体調に変化が出てしまう事もあり得ます。新しい食事に切り替える際は徐々に行うことが大切です。また、尿石や腎臓疾患等の病気を抱えている猫ちゃんは食事の切り替えには注意が必要です。嗜好性は大切にしつつ、猫ちゃんの体調にとって良いものをかかりつけの獣医さんと相談しながら探しておくとよいでしょう。
フードは変えたくないけど、味は変えたいという場合は、健康に影響を及ぼさないようなトッピングや健康増進のサプリメントなどを加えてあげるともしかすると食べてくれるかもしれません。フードを捜し歩くのも猫ちゃんと生活する楽しみに一つと捉えて、根気よく続けていただければと思います。

コラムの執筆者
所属研究室:麻布大学 獣医学部 獣医学科 薬理学研究室
福山 朋季先生
東京農工大学農学部獣医学科を2004年に卒業後,一般企業および米国獣医系大学(ノースカロラ イナ州立大学)で医薬品,化粧品,農薬,一般化学物質および動物用医薬品の安全性や薬効確認の 研究に従事し,2018年10月に麻布大学に赴任させていただきました。
現職では,①環境中物質が免疫機能に及ぼす影響評価,②ヒトや伴侶動物(ワンちゃんやネコちゃん )のアレルギー病態解明および対策商品の開発,③ワンちゃんやネコちゃんの歯周病機序解明および 新しいケア商品の開発,を関連する企業様と協力して実施させていただいております。